「勉強しているはずなのに急にできなくなっちゃうんです」
っていう壁はどんなジャンルでも学んでいると必ずぶち当たる壁で、ここを通過するか、崩すか、乗り越えるか、はてまた迂回するか?で「あれは何だったんだろう?」と思い返す時が来ることがありますが、皆さんもそんな経験ありますか?
私・・・ しょっちゅうありました。 ショボショボ・・・
つい過去形になっていますが、現在進行形でも実感しない事はない。って感じです。
それをもっとも多く感じていたのは、音楽院時代じゃないかなぁ?って思います。
今はもう音楽活動はしていませんが、私の通った音楽院はそれはそれは厳しい学校でして。
演奏実技の時間が憂鬱でした。
レッスンで新譜を渡される(もちろん初見) 間違えてもOKで通しで演奏をする。
次のレッスンで楽譜を見ながら、ノーミスで通し演奏をする。
その次のレッスンでノーミス暗譜通し演奏をする。
実技の授業は週2回。
それが本科に行くと演奏楽器が2種に増え、それが交互にやってくるので二週間で2曲の暗譜。が課せられるようになります。
演奏会前になるとそこに課題曲も・・・。
私の周囲は「6歳の6月からお稽古をしています」という筋金入りの同期ばかりなので、知識量もですが技術的な差がありすぎて、上記のリズムで覚える事なんてできませんでした。
ボロクソに言われながら半べそをかきかきレッスンをするんですけれど、幸いなことに私の場合耳だけは良かったので、先生が見本で演奏さえしてくれれば、ソレをコピーすることはできたんですね。
そんな風に人の倍かけて曲を覚えるんですが、どの曲も暗譜前に必ず演奏できなくなる期間がありました。
今そのことを思い返してみると、
完成形を知っているがゆえに、その通りにできない。という壁があったと思います。
細分化すると
☆練習量が足りなくて、まだ指が無意識のうちに動かない。
曲の流れが分かっているからこそ、指が踊ってしまい正しい指で弦を弾けない・勘所の抑えと腕の動かし方が甘い。
☆曲の抒情的な部分に感情が引っ張られて、楽譜の拍を拾えなくなる。
何度先生たちに「楽譜をちゃんと見る!」って怒られたことか。「気持ちを乗せすぎて楽譜を追えなくなるなんて情けない」「耳に頼るな!」って言われまくりですよ。
でも不思議とここを通り過ぎると「あれ?できるようになってる」って思うんですが、この「できるようになってる」って思うのは、かなり時間がたってからなんですよね。
違う人の演奏を聴いて楽譜が頭に浮かんだり、指が自然と動いたり。 ちょっと時間を置くことで「自分の身に沁みついていたんだ」って感じられ、ソレを実感した時に「自分できるようになっていたんだ」と感じられました。
真っ只中にいるからこそ「できない期間終了した!」って思えないんでしょうね。
コーチングの方も同じで「GROWモデルの質問が出てこない」って思えるようになったら、それは自分の中に「セッションの理想形が作られたんだな」って思っていいと思います。
そしてこの悩み。大なり小なりコーチングと共に歩んでいると、ちょっとしたきっかけでぶち当たるものです。
それを、通過するか、崩すか、乗り越えるか、はてまた迂回するか?で自分らしいセッションが生み出されると思うので、コーチングを学んでいる人は、このタイミングでご自身にコーチをつけて、マイコーチと共にこの問題に取り組んでみてくださいね。
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